詩人:甘味亭 真朱麻呂
桜咲くこの道を君とふたり歩く
どこまでも青い空に僕ら包まれて
ジョーダンを言い合ったり
他愛ない日々を楽しく過ごしてる
桜は全てを知っていた
寝苦しかったあの夜も
止まらなく流した涙の理由も
置き去りにした過去も
全てを知りながら
春の終わりにそっと散っていくよ
桜が散る頃
風はおだやかに僕の頬に吹いている
なんとなく振り返ったりしたよ
でも
想っていたほど現実は甘くはなくて
期待を裏切って
僕はひどく傷ついて
思わず涙したよ
流れ行く時の中で
何かを今日も忘れてる
そんな気がして
でも
思い出せなくて
ただ
桜が咲くのを
待つしかない僕ら
言い訳ばかりを繰り返して
季節は知らない間に
僕らを置いて
また一つ巡り
目が覚めるように終わったことを悔やみながら
また涙する僕ら
のんびりし過ぎた
そう思っても仕方ない
もう戻らない
だからまた僕らは同じこの道を歩く
忘れていたことを思い出すために
もう一度僕らは同じこの道を歩く
どこまでも青い空に包まれて
ふたり歩いて行く。