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[28897] ひとつの鞘と二本の剣

詩人:瑠璃

‥昔々‥

古き剣を収めた
鞘がありました

ある日
新たな剣の情熱を
感じた鞘は

その日から
その熱き剣を
我が身に収めることを
望みました


『その剣を
愛しく包みたい』


新たな剣は
この鞘を求め
ひとつになりたいと
願いましたが
古き剣の存在を知り
諦めてしまいました

そして
新たな鞘を求め
何処へと
消えて行きました


古き剣と鞘‥


隙間を感じる鞘と
存在理由を
与え続ける剣


鞘は幸せでしょうか

2005/03/06 (Sun)
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