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[85295] 薄灯りはまもなく消える

詩人:千波 一也


紅さし指で

この唇をなぞっておくれ


宵をにぎわす祭りの夜に

提灯ゆらり



光はたぶんに正しいものだけ捕まえる

ほら

燃える可憐な蛾がひとつ



短命ながらも風情をもって

正しいものへと

主人を招き

提灯ゆらり



紅さし指で

この唇をなぞっておくれ



まもなく花火は上がるだろう



大輪の菊は

その肩のために咲くのかも知れない


艶やかな華ほど

摘み取られてしまうのだから

そんなに飾りたてても

菊花が映えるだけ



まもなく花火は上がるだろう



浴衣を脱いで

こちらへ

おいで


2006/09/09 (Sat)
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