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[189558] 車輪

詩人:清彦

なぜ僕らは

自由を奪われる必要があるだろう

なぜ少年は

大人たちに囲まれて

決まりきった道のりを強制されるだろう



気付けば、ここは

コンクリートジャングル

険しく、冷たい


それよりもひどいのは

僕らの日常的なタイムシフト

鼓動も呼吸もないはずの

秩序、安定、法則、規範

彼らを一生懸命回してるのは僕らだ


歯車が歪み、ギシギシと

痛々しい音を奏でている


誰が誰を不幸にしようが

それは仕組みの内側の出来事


どこか遠くの山で

誰も知らない花が咲いている


遠くの空をぼんやり

眺めては憧れているだけでは

いつのまにか

押し潰されてしまう


めまぐるしく活動する機械の

車輪の下に




2015/10/20 (Tue)
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