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[102623] これからとそれから

詩人:甘味亭 真朱麻呂


狂ったように僕は飽きもせずくだらない詩を書いてる
そんな感じのはかない夢の中
散歩道、やせ細った犬が去り際にこちらに首だけで振り返って
いつまでそんなこと繰り返してるんだって吐き捨てるみたいに死んだ父の声色でつぶやいた

嘘と本当の善悪が判断できるなら
嘘に惑わされず正しい扉を開けられただろうな
でも残念なことにだれもそれを知ることはできない
だから騙された後に裏切られた後に
見上げた空はこんなにも悲しい色をしてる

雨降りの校庭
泥濘に足跡をつけてもまた雨が跡形もなく消してしまう
まるでなにもかも無にするように
あぁ
振り返っても
暗闇しか見えないよ
だから僕らは誰一人過去に戻れない
やり直せない
ただ後は狂ったように日々を繰り返すだけ
詩にムシャクシャをぶつけるように

これからさてどうしようか
それから何をすればいいのか
時計の針の音がやけに響く夜に
寝苦しい真夏の夜に
切れかかった蛍光灯のように
ねぇ
答のでない日常
複雑な計算式のように電卓などない
ただわからなければ置いていかれるだけ
だから
僕はこんなにも
さびしい顔をして
独り雨の中
立ち尽くしている
あぁ
誰も来ないバス停で
来るはずもない希望を待っている
雨が上がって晴れ間がのぞくのを待っている
これからも
それからも
自分の選び方次第
選び方次第で
あぁ
光が見えたり見えなかったりする
晴れたり晴れなかったりする
だからこわくても不安でも歩きだすしかないんだ
その先に光がなくても…
生きていくしか
年とっていくしかないだろう
それしかないだろう
永遠がないのなら
それしかないだろう
雨に降られるしかないだろう
僕も君も。

2007/05/31 (Thu)
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