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甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 「夜のこと」への投 票 〜

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[106497] 夜のこと

詩人:甘味亭 真朱麻呂


うかつだった僕の両の目には
とうとう終わりが見えてきたよ
片方の目をふさいだら
世界が半分に見えた
もう半分はただの暗闇
ふたつの目をつぶったら
なにも見えない。
夜よりももっと暗く淋しい色味のない世界

限界点まで走り抜けて
たどり着いたらそこはどこだろうか
解らないことばかりの
調和のない話し合いの中で僕はふざけて馬のマスクを被ってた
金に光るニンジンさえあれば休み休みでどこまでだって走れるよ
地の果てまでも
地の底までも
僕は駆けていけるよ
疑う余地などないほどに真実は色濃く確実だった

傷つけあいいがみあい取り合う幸せ
目と目だけの言葉のない会話
ひっきりなしに鳴り続ける抗議の電話

あぁそうだよ
僕は誰も信じない
裏切られるだけのありきたりな落ちなら
退屈すぎて観たくもないさ
劇の合間も台本通りじゃ気が気じゃない
馬の王子様と馬のお姫様と…こんな感じの夢じゃ現実にいるのと何ら変わりないよ

退屈な夢見てた
無謀な夢見てた
現実でも夢の中でも
望みも願いも度が過ぎていた
追いつけないスピードで僕は現実に今日も追い越されて
バカにしたように夢の中でヒヒーンと馬が笑う
そんな夜のこと
くだらない妄想の中の夢の出来事
メルヘンじみたおかしな夢の内容。

2007/08/02 (Thu)
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