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[107425] 当たり前だけど不思議なこと

詩人:甘味亭 真朱麻呂


立ち止まったまま
動かない影
僕が片足を上げれば
影も同じ様に真似する
当たり前だけどふしぎなものだね


君とこうして
コーヒーを飲みながら
話すことだって
ふしぎなことさ
当たり前じゃんって君は言うけど
当たり前なことって誰が決めたの?って言うと
誰もが押し黙る

当たり前が時々
すごくジャマになって
当たり前が時々
すごく嫌いになる
確かに当たり前は当たり前でしかないけれど
それだけで片付けられない悲しい現実があることを忘れないで
軽々と当たり前を当たり前で片付けてほしくない

だから
僕は
当たり前に悲しくて
当たり前に嬉しい
これだけで本当にふしぎな気持ち
これだけで本当に救われた気持ち
いつかこの人生に終わりが来るとしても
僕はきっと当たり前にさよならを言い
君の言う当たり前に目を閉じるよ

悲しくてもね
嬉しくてもね
憎くてもね
涙を流す誰かがいることを忘れないで

空がオレンジ色に染まって隣に笑う君がいる
それだけなのに
当たり前なのにね
僕は本当に本当に悲しくて嬉しい
ずっとそんな想い抱えきっと生きていくのでしょう
もう一歩たりとも下がれない道を歩いていくのでしょう。

2007/08/16 (Thu)
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