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[125870] ある晴れた春の日の午後

詩人:甘味亭 真朱麻呂

街を通り抜けていく 風が頬をかすめた
小さくほほえんでる
君のその頬にも同じ風が吹いてるかな
そしてそのやさしいあたたかさを感じてるかな
心があったかくなるようななぜか涙が出ちゃうほどかすかすぎる一瞬の風を

独りぼっちで歌はうたえないんだ
そんな歌はうたとは言いたくないよ
ふたりで紡いだいくつもの物語
まるで映写機の中のテープのように回りながら 時代を映す鏡の代わりになって空に映る 瞳の中の映写機が映す景色は
すばらしい現実という名の こんな世界
僕らがいまいる世界

ただ悲しいだけで物語は終わらない
ただうれしいだけの物語にはならない
この先きっと数々の困難に出逢うのはわかってるから
それでも不器用になんとなくでも忘れないでいようね 僕もけっして忘れないから
この僕と君がここにいて他愛もない話に本気になって笑ったり同じところでひょんな具合で気持ちが重なったりしてうれしくなる場面 たくさんのそんなシーンを永遠に忘れないようにと願いながら刻みこもう。思いこめた記憶は消えないから
僕らの瞳に映る世界が滅びるように暗闇にのまれて消え去る瞬間さえ少しふるえる手と手同士をつないで
永遠のない世界で
ちょっとだけ最後だけわがままになって
消えない永遠を描こう
この見慣れた空に。
そうしていつも通りの朝が今日もさり気なく訪れては気づけば消えてゆく
夕陽の彼方に開いたまぶたに差す朝陽
夜になって重たいまぶたをつむれば

当たり前に明日の朝がくるように
昨日の朝が嘘みたいに今日の朝に変わったように
いつも切ないはずなのに なぜか
悲しみは夢の中で緩和されてた
隣でまだ寝息をたててる君の胸の中で化学反応を起こしたように悲しみは+−ゼロで喜びに変わってました
息づく命 その息吹
いつか感じた始まりの風が吹いていたあるよく晴れた春の日の午後。

2008/05/07 (Wed)
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