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[143148] それは日常茶飯事である

詩人:甘味亭 真朱麻呂


苦しくて 悲しくて
辛くて もどかしくて
そんな気持ちにさえ逆らって老体にムチをうつ
そんな人の影
僕も見習って生きていきたい

みんな 苦しいのは同じだけど
苦しさの形が違うのさ
だから他人をうらやんだりするんだね
でもさでもさ違うよ
みんな 同じだよ

同じもの 違う何か
共通すること
見事にすれ違うこと
だから 喧嘩の火の手はあがるんだ
火のないところに煙は立たないんだ
だからだから喧嘩するほど仲がいい
そんなことわざに身をまかせてみよう
遠い昔 誰かがつくった名もない唄のような小さな希望にすがるように僕らは繰り返す
いつか吹き消すように幻と変わる命でも終わりまでしっかり生きてく

死にたくなって
逃げたくなって
もう泣きたくなって
それでも生きることから
今を見つめることから
逃げずにいられるのはきっと何かがまだ自分の命を引き留めてるから
まだ世の中に惹きつける何かが光ってるから

それは つまるところ
日常茶飯事であるからして別に変じゃない

生きることを狂うほど楽しんでるのにぬぐえない悲しみに泣くのはふつうさ

大丈夫だよ
僕だって悲しいのさ
死にたくなるほど

そんな気持ち とぐろを巻く夜には決まって満月が浮かんでる
そしてその冷たいような優しいような微妙な光に僕は照らされてる

幸せと不幸せの真下で雨に濡れたりキツい日差しに焼かれたり
光と影の狭間で希望に出くわしたり絶望に殴られたり慌ただしく生きる

そんな事してるあいだに人生なんて終わっちまうよ
グチや文句を言ってる暇などないんだ

だからいつまでも
変わらない流れ
変わらないオレ様

さすがの さすがの
日常茶飯事
退屈以上の退屈さをきりもなく ただ
新しい明日へも描いてく 単純すぎるゆえのデメリットが窺える。

2009/05/06 (Wed)
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