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[143759] 待ちぼうけ

詩人:甘味亭 真朱麻呂


おいてけぼりの思い出はおいてけぼりの悲しみなんだね
どんなにいやな思い出も記憶の中ではすべて思い出になっちゃうんです

鼻も口も目もないのっぺらぼうの心は不必要なものまで記憶してしまうから
つまらない景色さえ持ち前の素晴らしい感情でもはや忘れられぬ景色と相成ります

こうして時はゆらりと過ぎていくのですね
悲しいときもあれば嬉しいとも思える
だけどどんなに傷つけられても嫌いになれない
それが人生なんだ

自分のこぼす涙ですべては昨日へとさかのぼりまた1からはじまる
変わらない日々
いつもと同じ今日
めぐってるような
めぐってないような不思議な不思議な今日の中僕は一人立ち尽くしている

待ちぼうけ
待ちぼうけ

誰かを待ってる
何かを待ってる

そんな気がしてるから勝手に居なくなれないのさ
まだまだあの人は来るよ
まだまだ希望はあふれているよ
だから安易に死ねないのさ
まだまだ忙しいから

待ちぼうけ
待ちぼうけ

僕は誰かを
僕は何かと待ち合わせ
予定を組んだわけじゃないのになぜかこんなとこで待ちぼうけ

待ちぼうけ
待ちぼうけ

誰かを待ってる
何かを待ってる
一人で待ってる

待ちぼうけ

そんなこんなできっと明日も涙混じりの風に吹かれているのさ。

2009/05/18 (Mon)
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