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[99976] ある人との共作(Y)

詩人:甘味亭 真朱麻呂


『二つの額縁』

たくさんのダイヤや宝石を散りばめた
高価な額縁におさめられた有名な画家が描いた何十億もする絵があったとする
その隣に木で作られた見窄らしい額縁におさめられた
何処の誰かわからぬ無名の画家が描いたお粗末な絵が飾ってあったとする
そのどちらかを僕が買うとするなら
僕は迷うことなく木で作られた額縁の絵の方を選ぶだろう

何故なら
宝石の散りばめられた絵の方は
見栄っ張りで外面だけに嫌みなほど目を向け
中身の絵の方には全くというほど力が入ってないからだ
それに比べ木の額縁の方は遠慮がちで
確かに地味で見窄らしいが
丹念に角を滑らかに削り丸みを出しているから
それに絵の方は見栄を張ることもなく
安価な絵の具でも上手く色を塗り
やさしさや温もりを感じさせるから
その点
宝石の散りばめられた額縁の方は見栄がそのまま丸だしになったような絵で
まるで温もりややさしさが感じられず
描いた画家の性格が現れすぎているから
だから僕は当然
木の額縁の方を選ぶ
きっとこの絵を描いた画家は貧しくとも絵を描くのが好きなやさしく暖かな人柄なんだと想う
僕は店主に絵の代金を払い
その絵と共に店を出た。

2007/04/11 (Wed)
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