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[3612] 街の愛の中で

詩人:soRa

高層ビルの隙間で
孤独の寂しさと
人恋しさの果てに出会った二人

欲望に逆らうことなく
悲しく体を重ねた

言葉さえ交わすことなく

時間は柔らかくすぎて行き
互いの名前すら知らないまま
向かえた二日目の朝

彼女は温かいコーヒーを入れた
砂糖の数を尋ね
言われた通りに綺麗な星の形をした
角砂糖をひとつ沈めた

それはとても優しく溶けて行き
二人の時間を静かに止めた

ほんの一瞬だけの愛の交わりだった

二人はまたビルの隙間にそれぞれ消えて行き
寂しさを募らせて行った

2003/08/14 (Thu)
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