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[103571] くちびる

詩人:快感じゃがー

それは雷の夜

咽に貼りついた
気持ちに 火傷

シビレて

心が麻痺しそうに なって

ずっと私を
苦しめている

ずっと



そう 貴方はいなくて
私を求めなくて

誰かは笑っていて...



泣いている親友の 隣で
人事の様にして居られた

あの時の自分
薄情な私


"絆 なんて言葉を
強く 噛み締めたって

最後には

呆気ない結末を
迎えたりするんだ

世界なんてそんなもの"


頷いて
未だ泣いてたね


湿った部屋に浮いた
心無い台詞を

貴女は どんな気持ちで
如何やって


受け止めていたのかな



でも 今なら解る
吐いた言葉の 痛み


自分で自分を
突き落とす

哂える展開



故に

暗闇の中を
何かが 蠢いてる


それは

置き忘れた私自身で


現在、

そんな幻影に
呪われているよ



踠いても
踠いても

這い上がれない



群像

誰かの亡霊



目覚めた日
口の中に広がった

昨夜の後悔は
鮮血の色



砂糖で誤魔化した
苦味が


いま

襲ふ




ねえ
何度目かのキスで

貴方の真実が
此処には亡いこと

見抜いてしまったよ

悲しいけど



見え透いた嘘が 切ない


幻影が 私の前で
ほら見ろと

云わんばかりに
タップを 踊っているの



嗚呼

泣きたいのに 泣けないよ

空が代わりに
泣いているから


"悲しいの?"


返事のない明日



私は確かに生きていて
呼吸をして

泣きそうな気持ちを
堪えているのに


足りないよ



全然 全然
物足りないよ...!





はっと泣き止んだ
小さな空

孤独を吸い込んだけど

もう目一杯...




くちびるに隠した 真実

明日は誰かが
見破ってくれる


頼りない愛でも

思い出に縋って
生きてゆくよりは

マシなんだよ きっと


多分きっと

2007/06/16 (Sat)
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