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[156575] 恋しくなったら

詩人:どるとる


思い出が窓の外に広がってく
パラパラマンガみたいに景色が移り変わるよ
走り続ける電車の窓から見える景色はいつもとてもありきたりすぎてつまらないけど
そのどれもが過ぎ去れば あとになってきれいな思い出になるから
捨ててはだめさ

雨降りの日も
晴れた日も
僕のこの瞳には
変わらない景色がうつる
それは素敵な景色
だけれどとてもあたりまえの景色
生きてる人なら誰しもが見れる思い出

今 心の窓にうつる
いくつもの過ぎ去った昔を車窓にうつる景色を眺めるように
思い返してみれば
色あせた景色さえもなんだか ハクが出て素敵に見えるよ

走り続ける時の電車はたまにガタゴト揺れて 暗いトンネルに入るから 涙さえ流れるけど
一度も死にたいとは思わないよ

だって僕らまだ生まれて まもないから
まだまだ知りたいこと 見たい景色 たくさんあるから

思い出が恋しくなったら
思い出せばいい
心の窓には昼夜問わず懐かしい思い出の景色がうつる

ほら、心 揺さぶる
夕焼けの空みたいな涙さそう景色がそこにはあるだろう

帰りたい
帰れない
またそれも味わいのある切なさだよ
今では苦かっただけのコーヒーも美味しく飲めるから

思い出が恋しくなっても
懐かしさだけ見てても前を向いて歩かなくちゃ生きてはいけないから
悲しくても思い出は忘れるためにはないから 思い出背負ったまま 僕は先を行くよ

走る電車から降りるようなバカな真似はしないさ

だって生きてれば
恋しくなったらいつでも思い出せる思い出があるから

心の窓にうつる
景色はバラ色なのさ。

2010/05/30 (Sun)
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