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[168056] 生きたという足跡を残すため

詩人:どるとる


この街を染めているのは 人々の笑顔 そして人々の涙

あなたが刻みつけた見えない足跡

命はいつか燃え尽きても きっとその人がいたという事実だけは消えない
何も残らなくても

ずっと消えない何かが 星のように輝いてる 誰かが刻みつけた足跡が そこにある

僕は日記もつけず
写真も残さない

生きたという証は
誰にも見えないから
何十年、何百年先の世界には 僕のことなど関係ないと思うから
生きているあいだだけの存在でいい

明日もただ 生きたという足跡を残すため
今日という日を生き繰り返す 太陽の浮き沈みを眺め 夢とうつつを行き交い 命燃え尽きるまで ずっとずっとずっと僕はここで生きている

一枚の葉からこぼれた一滴だけの時間を与えられたこのからだで 生きていく

歩き続けるその意味がわからなくても
意義があれば十分
意味などなくても構わない ここでこうして笑って 泣いて ばかみたいに毎日を暮らすことだけが僕の全て

さあ 何も迷わず 何も悩まずに 僕は僕らしく それでいい。

2011/05/11 (Wed)
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