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[168619] カナリア

詩人:どるとる


愛想笑いからは何も生まれない
お世辞を言っても 嬉しいのは言われた方だけ 言ってる方は疲れるだけ

世の中のムードメーカーに成り下がる僕らは 飼い慣らされた犬のように常識という首輪つけられた飼い犬も同じ

そこにある自由は ちっぽけな街の中でだけ許された自由
僕はどこへも行けない
僕はここから羽ばたけない

檻の中のカナリアも同じ

金という餌をついばみ バカみたいに喜んでる

餌がなきゃ死んじゃうから プライドさえ捨てて ピエロのように 表情固めてる愛想笑いを浮かべたまま
反論もできずに
頷くだけの日々

檻の中で生まれ
檻の中で育ち
檻の中で一生を終える

それを自由というならば 僕は僕をつくりたもうた神様を憎むだろう

自由とは名ばかりのルールに定められた 中での自由

うまく身動きもとれない 社会という蜘蛛の巣にとらわれて

涙さえ 枯れ果てて
むなしさに沈んだ眼差しを 虚空に泳がせて

カナリアは唄う
嘆くように ピーピー。

2011/06/03 (Fri)
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