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[169052] 何もない一日

詩人:どるとる


特別なことなんか
何もなかった一日
何事もなく終わる
ありふれた一日
それでも
どこか優しい気持ちで眺めてる 夕焼け空

下手くそな口笛で 縁側でひとり寝そべる

夕暮れ時の風は心地よくて 眠たくなる

見事なくらい何もない一日だったけど
それが幸せだって思うから

何もないからこそ 平和な一日で
何もないからこそ こうして笑っていられるんだよ

特別なことなんか何もなくてもいい
ただ僕がいて
ただ君がいて
ぐうたらの猫がいて
それでなんとかつづく日々
どうにかこうにかつづく日々

ありふれているから
何もないから
いつものように笑い
いつものように泣けるね

電気消されたようにそして夜が窓の外を真っ暗にしたら
僕は腹の虫を黙らせるためまあまあの夕食に手をつけるよ

何もない一日
これにておしまい

振り返っても 何もない
思い返しても 何もない
けれど不思議なくらい
幸せだった一日だった

何もない一日

猫があくびして
それをただ眺めて
たまにトイレに行って 麦茶を飲んで
お菓子を食べて
テレビを見て
ゲームをして
ただそれだけの一日

それでも 幸せだった一日だった

何もない一日

明日へつづくよ
次の駅名も明日です
また走り出す時の列車

宛のない明日をめざして。

2011/06/19 (Sun)
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