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[169216] 夜明けを待つ

詩人:どるとる


あなたの毎日に信じられるものはありますか?
世のため人のため
そんな口実で今日も汗を流して働いてる
一日に心から笑える瞬間はありますか?

気づけば いつも独りきり さびしさを両手いっぱいに抱えて
悲しみに浸水した部屋で涙に溺れてる

大人になんかなれなくてもいい
いい人になんてならなくてもいい
僕は

黄昏の中を泳ぐ
魚になるんだ
泣きたいときには
沢山泣いて
笑いたいときにゃ
ためらわず泣いて
でも悲しみに負けないように
でも喜びにうぬぼれないように
日々ひたすら明日をめざしてゆくさ
いざとあらば二足歩行で大地を歩き
必要とあらば 権力にも刃向かう事もある
従ってばかりじゃ本当の人間のなんたるかは見えないままだ
だから僕らは悪魔にもなり天使にだって成り変わる
わがままで愚かで
時に冷酷だけど
いつでもその胸に
高鳴る命の鼓動を秘めている 優しさとぬくもりに満ちた僕がいるんだよ

黄昏に包まれて
僕の中に渦巻く言いようのない不安や悲しみに言葉さえ 浮かばずに押し黙る真夜中
魚からただの人になった瞬間 夢から覚めたように窓の外を眺めれば そこはただの朝だったりただの夜だったりするんだな

生きてゆく意味や
生きてゆく理由は
その内 定まるだろう
今はただ静かに 夜明けを待つ。

2011/06/24 (Fri)
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