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[179984] 胸に光る宝石

詩人:どるとる


夕暮れ帰り道
一人 黄昏て
黙ったままで
空を ただ見てる

理由のない
気持ちが
こみ上げてくる

明日の明日の明日もきっと変わらない
ただこんなふうに流れる街並みの中僕も滞りなく 廃れてく

なんとなく道草遠回り
坂の上 沈む夕日を眺めてる 今もいつかは

通り過ぎてく幾つもの今日が やがて振り返れば思い出に変わる

すれ違う朝と夜 忘れ得ぬあの日の笑顔が涙が後ろ姿が優しくあの夕日に彩られていく、もういっそ忘れてしまおうか


通り過ぎてく 大事な場面 大事な一瞬 全てを覚えてはいないけど それでも なんとなく楽しかったことだけはわかる

あの夕日の赤さは昔とちっとも変わらないな
僕の顔まで赤く染めている 何もかもが変わってゆく 何もかもが遠ざかってゆく
それでもわずかに変わらない何かが僕にはある

それはまるで僕や君だけの胸に光る宝石

輝いてる 煌めいてる。

2012/12/19 (Wed)
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