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[183391] 砂時計

詩人:どるとる


部屋の中を 満たす時間が
一つ一つ消えてゆく

失っては手にしてゆくように
僕のこのか細い五指をすり抜けてく

こぼれていくように 落ちてゆく
砂のような 命の欠片
削れていくように
奪われていく
体中をまとう熱 体温

目を伏せて 呟いたさよならには 誰にも
触れられない

だから、あなたを愛した日々を忘れたふりをする

夕暮れの赤い色が染めたのは
君の頬と街並みだ

河の流れに逆らうように生きる
有り体の片隅灯る

流れてゆくように
流されてゆく
刻み込んだ記憶の断片

消し去るみたいに薄らいでしまう
あなたと交わした数千の口づけ

どうにも出来ない 誰にも変えられない
さだめは 君を包んで

しっかりとつながれた手を そっと切り離させるよ

こぼれていくように 落ちてゆく
砂のような 命の欠片
削れていくように
奪われていく
体中をまとう熱 体温

目を伏せて 呟いたさよならには 誰にも
触れられない

だから、あなたを愛した日々を忘れたふりをする

僕は あなたに愛された日々を壊せない

ああ、あなたのいない明日の世界を歩くよ。

2013/11/24 (Sun)
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