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[184976] 花火

詩人:どるとる


僕は何を夏の間中追いかけてたんだろう
わからないけれど
目には見えない何かを必死に探していた
そんな気がする

瞳の中一面染める青に 僕は飛び込んだ

その瞬間を彩って
つかの間に消えてく花火

暗闇の中にいくら目を凝らしても
もう見えない光がある

もう取り戻せやしない夏がある

降り続く五月雨に濡れたまんまで
屋根の下 雨宿り
うまく言葉にならない思いや不用意に抱えた恋の行く末
まっさらな地図

とめどなくあふれる汗に 映るときめき

何万光年の時をかけて
僕らの瞳に映る流れ星よ

願うならば 誰かの願い事を 叶えておくれ

どんな命にも いつかは然るべき終わりが

その瞬間を彩って
つかの間に消えてく花火

暗闇の中にいくら目を凝らしても
もう見えない光がある

もう取り戻せやしない夏がある

もう出会えることのない場所がある。

2014/05/13 (Tue)
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