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[185827] やさしい痛み

詩人:どるとる


雨が地面を削るように心に拳が
振り上げられて 君に無痛の痛みを伝える

痛くないのに まるで殴られるより痛い
あなたが泣くのは自分が泣くより辛い

優しさのやり場を間違えたよ
一番傷ついてほしくない人が今 泣いてる

愛を伝えるには どうすればいいのかなあ
きっと優しさだけではうまく伝わらない

ごまかしてばっかの心は本当を偽る
涙隠して笑ってばかりいる滑稽な道化

人の痛みを わからせるために振り下ろされる拳なら愛だ

そのあとに強く抱きしめる優しさを持てればそれは愛だ

何をまかり間違ってゆがんだのだろう
愛はいつからか単なる優しさになった

殴ることをしない 愛など陳腐すぎる
痛みを通して伝えられる愛が愛なのに

優しさの配分を間違えたために
厳しさが 暴力などと言われる世界

優しさも愛の持つ一面 だけど厳しさも愛の持つ一面だってこと忘れてる

僕らは 人の痛みを最初からわかるわけじゃない
だから殴られて傷ついてはじめて知る

意味なく殴るならそれは暴力だ でも過ちを正すための痛みは愛だ

いうなればそれはおまえを思うためにあるやさしい痛みだ

痛み分けだよ愛はいつも
殴られるほうも痛い
だけど殴るほうも痛い
痛みは等しく同じ
同じ痛みを感じることで 見えてくるもの
それが愛なんじゃないかなあ
愛を甘ったるい優しさだと見誤らないで

愛を伝えるには どうすればいいのかなあ
きっと優しさだけではうまく伝わらない

ごまかしてばっかの心は本当を偽る
涙隠して笑ってばかりいる滑稽な道化

人の痛みを わからせるために振り下ろされる拳なら愛だ

そのあとに強く抱きしめる優しさを持てればそれは愛だ。

2014/08/02 (Sat)
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