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[187258] 夢のように

詩人:どるとる


まだ夜明け前の街並みはひどく静かで
話し声ひとつ聞こえない 音のない世界
まだかすかに寝ぼけた頭で 僕はひとり散歩に出たんだ
星の光が 闇にちりばめられてて
まるでプラネタリウムみたいできれいだった

まるで夢のように すべてが始まり終わり
きのうの痛みを そっと包み込んで
夜が明けたらもう 僕らは変わらない
リズムの中で 忙しそうに生きるから
そこには きのうのかけらさえも見当たらない

目を閉じてみれば広がる宇宙のような
暗闇が言葉よりも素直な心を見せる
雨が降ったあとの静けさによく似た 朝の街並み
僕はどこに行くのか 君はどこに行くのか
二人は何も知らない
地図さえ持たない旅だ

きのう見た夢のように思い出すあの場面
光の角度で 浮き沈みを繰り返す太陽が
照らすものは そこにあるすべての命
存在し得ぬものは何ひとつないからね
だから誰も置き去りにされることもなく陽の光の中

笑ったり 泣いたりするんだ そんなありふれたすべてが
今まで 気づかなかった 幸せのかたちだと 気づいた僕はもう光を見失うことはない
朝は夜の中にも生まれると知ったから

まるで夢のように すべてが始まり終わり
きのうの痛みを そっと包み込んで
夜が明けたらもう 僕らは変わらない
リズムの中で 忙しそうに生きるから
そこには きのうのかけらさえも見当たらない

明日に行けない命は きのうのうちに そっと羽をたたんで
空に 飛び立って行ったから それは繰り返すことだと僕らは知っているから。

2015/01/12 (Mon)
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