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[151043] 星のうた

詩人:どるとる


誰かに今すぐうたいたいうたがある
誰かの心に届けたい言葉がある

紡ぎ出す言葉
言えばすぐに消える
まるで一瞬の流れ星のように儚く

君は僕のこんな気持ち知ったならどう言うのかな

悲しいときには君を励ますようなうたをつくるから
うたってほしいんだよ
そして嬉しいときなら君のそのはずむ気持ちをもっと盛り上げるうたをつくるから
ぜひおぼえてほしいよ
持ち帰りもできるよ

僕のうたは言葉にすれば一瞬で消える
儚い流れ星なのだから

聞き逃さないように
その流れ星を掴んでね
僕という人間の生き様をそこからわずかでも感じ取ってくれればいいと思う

星が夜空にね輝いているようにたくさんのうたが降り注ぐ世界ならばきっと幸せだろうね
また消えていくよ
僕の言葉
途切れてはまたうたい
うたってはまた途切れて
つなぎ止めているつもりでもうたうのをやめれば何も聴こえない
だからこそうたわなくてもずっと心に残るようなそんなうたが書きたいのさ

まるで夜空に光るあの星みたいにささやかでも光ってる
あんなうたが書きたいな
夜の何も見えない場所でもいいから
せめて君ひとりにだけでもうたいたいのさ
うたは誰かが聞くためにあるんだからね
今日もまた君は僕のうたを喜んで聞いてくれる
だから僕も喜んでうたう
君が喜んで聞いてくれるから

言葉ははずむ
たまにガクッと落ち込んで
ふたりは黙る
でもそんなときこそうたがあるのさ
不思議と心の中でうたが流れ出す
歌とは聞こえなくても心の中でいつでも思い出せる
そんなものを言うのさ

ああ 今日も星のように消えていくだけのうたをいくつでも書いている
意味なんか考えもしないさ
ただ君って人の心に届けたいと思うから書くだけだ
今日もただうたう
通り過ぎる人
ちょっとだけ
耳を止めてくれる人
様々な人の中で
僕はひとりうたう

小さな 星のうた。

2009/12/10 (Thu)
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