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[191007] 笑う太陽

詩人:どるとる


気まぐれな 風見鶏が 屋根の上で一回転をキメてる
海へと続く道を 落ちるようになだらかに下ってく

少し大人になった体が擦りきれるほどに
体中に刻まれる傷痕は
誇りになるかな 勲章みたいに胸に飾って

ありふれた毎日を ただ笑って過ごす
時折、悲しそうに泣いたりして
雨が濡らしたアスファルトを
陽射しが乾かしてく
つまらないことで 悄気たりしてるけれど 気苦労の多い僕らを他所に笑う太陽

夏を目の前にして ちょっとした予定を立ててみるんだ
行きたい場所だったりやりたいことだったりがあるんだ

図体だけは一丁前に立派でそのくせ 体に合わず小さな心を持っているんだ
返事を待たずに 終わらせた恋もまたいい

雨上がりの空に虹の橋が架かる
夏の日に 急かされて 飛び乗る鈍行
行き先も決めないで少年たちを 乗せた電車はレールを走る
世界はあの頃 今よりずっと広かった

地図なんか持たなくても 行きたい場所なら
なんとなく心が 知ってた
全開にした窓から 見る海と空の対比に
ちょっとばかり 圧倒されてあんぐり口を開けてた僕らにはもう会えないや
それでもいいや だってこうしてまぶた閉じりゃいつでも
あの頃に 帰れる

ありふれた毎日を ただ笑って過ごす
時折、悲しそうに泣いたりして
雨が濡らしたアスファルトを
陽射しが乾かしてく
つまらないことで 悄気たりしてるけれど 気苦労の多い僕らを他所に笑う太陽。

2016/02/27 (Sat)
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