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詩人:どるとる


どこまでも続く道の上に敷かれたレールを走る電車の行く先を僕らは知らない

どこかでは人が幸せそうに 笑っていても
どこかでは人が悲しそうに泣いている

同じ今日の中で同じ 時間を生きてても
出会うこともない僕らは
同じ世界を違うアングルで見てる

あなたの瞳に映る空が たとえば晴れていても

僕の瞳には 青空も灰色にしか見えなかったりするよ

同じ世界ですれ違う今を 生きてる僕らは

お互いがお互いに 背中あわせで生きてる

片一方は 飢餓に苦しみ戦争に 家や家族をなくしてる

悩みは僕らにもあるけどそれに比べたら

あまりにちっぽけで僕らは幸せ過ぎるな

文句を言うのも ためらわれる程に
おこがましいくらい なのに 僕らはそれでも満足しない

花が咲く世界で 血を流すような愚かさに

気づかないのは僕ら人間だけかもしれない

花はそれでも 咲いて種を落とし 命を繋いでゆく

夜は明けてまた新しい命が 産声を上げた

きれいな世界を汚すのは いつだって人間様だろう
何様なんだろう僕らは そろそろ気づくべきだ
誰のものでもないこの世界だけど
けっして人間だけのものではない
そんなありふれたことに

あなたの瞳に映る空が たとえば晴れていても

僕の瞳には 青空も灰色にしか見えなかったりするよ

同じ世界ですれ違う今を 生きてる僕らは

お互いがお互いに 背中あわせで生きてる

でもいつか出会えたら いいなと思いながら

名前も知らない誰かとの 出会いを待ち焦がれて

ただ繰り返す毎日を体よく 生きてる。

2016/03/28 (Mon)
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