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[191774] 出会いの音

詩人:どるとる


銃を鉛筆に持ち変えて 綴ってみようか 誰かへの思いを

多分筆無精だから きっとうまくは書けないと思う

それでもいいのなら つなげていくよ 小説を書くように

物語は 積み重なってく
優しさと少しの 独断と偏見で
それ以外はない

今ある 気持ちに退化や進化などない
生き物でもない気持ちは それ以上でもそれ以下でもない気持ちを歌っていく

心の真ん中に ある理想って邪魔な 衝立を取っ払って

知りたいのは君の本心だけ 醜ささえも受け入れてやる

傷痕に咲く花を知っているかい?
多分 それが幸せってやつじゃないのかな

目には見えない だけどそれは幸せのイメージに最も近いんだ

引き出しを開けるように心の中を探ってみるんだよ

言葉足らずなのは昔からで 今さらごめんねとかいらない

ページが足されてゆく度に
思い出は 厚みを増してゆくんだ
間違いなく昨日よりかけがえない

博物館にある 恐竜の骨格のように
その骨の一つ一つにあるドラマ 思い出すように眺めてる

赤ちゃんが手にした玩具ではじめて音を鳴らした日に

僕は思ったよ 赤ちゃんはその玩具の使い方を覚えたこと

その音は 君に教えている 生まれてはじめての出会いを

食用牛につけられた番号みたいに 記号化された世界に 生きていたくない

僕は名前があるんだよ 呼ばれたい
そして君の名前を呼びたいと思う
よく通った少し間延びした声で

心の真ん中に ある理想って邪魔な 衝立を取っ払って

知りたいのは君の本心だけ 醜ささえも受け入れてやる

傷痕に咲く花を知っているかい?
多分 それが幸せってやつじゃないのかな

ずっと未回答のまんまだった空欄に入れるべき答えじゃないのかな。

2016/05/25 (Wed)
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