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どるとるの部屋  〜 「傘」への投 票 〜

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詩人:どるとる


悲しみの中でも どんなどしゃ降りでも
笑ってる君は 強くてたくましい

でもたまには 涙もちゃんと見せてほしい
君が無理して笑うと僕は悲しくなるから

積み重ねられた 二人の思い出
いつどこで笑ったのか 泣いたのか
それさえうまく 思い出せないや

車窓から流れる景色のようにただ
過ぎていく 毎日の中で
時間だけを浪費してくだけでも
十分なのに誰かを愛する苦労を
わざわざ なぜ僕らはしたがるんだろう

離ればなれの 糸と糸が結ばれるとき
握手をするように重なりあうとき
僕はその意味を 知る
人として生まれ やがて
この人と決めた 誰かを 愛して
たまに すれ違うことも想定内
それさえ楽しんでみせるわと 君は笑う

誰かが電車の中で忘れた小さな傘
黙って持ち帰る 傘を忘れたから

思いもしない 運命が突如降ってきて
役に立つ間もなく終わるはずだった

忘れられた傘もこうやって 役に立って
僕の 凡そ 20分足らずの 帰り道を 保証してくれる

時計の 針が 刻んでく時間は
いつか 終わるんだと いつ知ったのだろう?
焦りを隠せない 僕は生き急いだ
今にも雨が降ってきそうな空の下を
濡れながら駆け抜けた

ありふれた言葉でいいから 愛をくれと叫んだ
抱きしめたよ 自分を自分で 眠れない夜に

車窓から流れる景色のようにただ
過ぎていく 毎日の中で
時間だけを浪費してくだけでも
十分なのに誰かを愛する苦労を
わざわざ なぜ僕らはしたがるんだろう

離ればなれの 糸と糸が結ばれるとき
握手をするように重なりあうとき
僕はその意味を 知る
人として生まれ やがて
この人と決めた 誰かを 愛して
たまに すれ違うことも想定内
それさえ楽しんでみせるわと 君は笑う

だから僕も 笑うんだ。

2016/09/25 (Sun)
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