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[151905] 在りし日のメロディー

詩人:どるとる


ただそこにいるだけで生きていることになるならば
お粗末につくられた不細工な人形でもその代わりはつとまるね
でも僕らはそこにいるだけじゃ生きられない
いつでもあっちへこっちへせわしく蠢くアリみたいに毎日忙しい

走り去る時の残像も満足におがめないくらい僕らはつねに時間より少し前を行く
頭の中に流れるメロディー
それはいつかの母の子守歌かな

風にさらされ今にも落ちてしまいそうな蕾みたいに僕のやわい心は小さな不安にも壊れてしまいそうで

僕が今 生きているこの世界を街で一番高いビルの屋上に上がって見てみた
真っ赤な夕暮れがもうじきそのまぶたをつぶる

今日というひとつの所謂一ページの終わりを告げるように鳴り響くチャイムが母の子守歌と重なる

優しいその音色に包まれた街の片隅で僕はまた一秒ごとにひとまわりさっきよりも大人になった心で口ずさむよ

一秒を刻むものは何もないから せめて僕が覚えていよう
たんぽぽの綿帽子が風に飛ばされるようにまた違うどこかで生まれ変われ
闇に消えた一秒は
またどこかでこの僕にぬくもりを伝える
それは まるで
いつか 聴いたような
在りし日のメロディー
この僕を 包んでく

どこかさみしい街に夕陽が沈んでく
心なしかその瞬間に涙したように降った夕立

僕は誰も言わないだろうさよならを誰かの代わりみたいにつぶやいた

さよなら
今日も楽しかったよ
また明日 会おう
明日も聞かせてね
今日より きっと
懐かしさ 増した
在りし日の
在りし日のメロディー

明日にたどり着いても昨日も昨日の僕も確かにそこにいた
生きていた証に
僕は旅をしていた
在りし日の
在りし日のメロディー聴きながら。

2010/01/04 (Mon)
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