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[152076] 光と影のストーリー

詩人:どるとる


闇の向こうに見えた光
それは僕を遠くから照らしてる
光と影の隙間を縫うように生きて
悲しみと喜び
そのふたつをカバンに押し込めて

影を避けては歩けないのさ 光と影はいつも仲良しだから
喜びがあれば悲しみだっておなじ世界にある 涙を流す日があれば笑える日もある
おなじことなんだよ

泣かずには生きてゆけない世界さ
笑ってばかりじゃいられない世界だ
光は影の中に
影は光の中に
たがいがたがいに存在をゆるしあっているから僕らはそのふたつを抱きしめているんだ

昨日が涙に濡れていた影ならば
今日は微笑みはじける光の世界
おなじ世界の出来事さ
疑うことなどできやしないだろう…

絶望は希望の中でしか存在できない
希望は絶望の中でしか息づけない

だから僕らは光と影の真ん中に咲いた名もない一輪の花さ
名づけられたこの名前がゆいいつ自分だとわかるあかしなら僕はその名前に恥じないようにより美しい白さで未来で待ってるとある夢に会いに行くのさ

悲しみの雨に降られても やがてはやむとわかっているからこわくないさ
光はまぶしいほどに僕を照らすから
照らされれば照らされるほどに悲しみや孤独の闇に閉ざされた瞬間に飛び込むときもどかしくなる

それでも僕は束の間でも束の間の光を求めて
悲しみを変わらずおそれただ何度でも光と影を行き交う

ほころんでゆく時間
消え去ってゆく日々
そして残された時間
その中にできること

僕が死んでも世界は終わらない
今なんてまだ始まったばかりの物語だから
明日もあたりまえにつづいてゆくのさ

明日へと物語はつづいてゆく
ページはおごそかにめくられて
また最初から始まってゆく

悲しくたって光を求め続けるかぎりそこに影が生まれ
人は紛れなく悲しみの中にいながら喜びに出会うと悲しみには見せない笑顔を浮かべる

ただそれだけのちんけなストーリー。

2010/01/09 (Sat)
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