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[57511] 夢見る宝石

詩人:けむり

なぜ生きなければならないかと考える時
けっして見失ってはいけないことは
美しさをどこまで理解出来る自分なのかということ

審美眼を磨かなければ腐っていく 心が
求めるべきものを求めている 空を
見上げてほうける 風の中に秒針が聞こえる
目をつむるとなにも見えない
わたくしは寂しいものなのです

ハッと息をひそめる空白
それをすらわたくしは恐れます
なぜならその刹那
理解を超えた事象に翻弄されているから

万事を瞬時に受け止め
その美と醜をより分ける
そのような賢さを望み
幼さに決別をせがむ
その時わたくしは過去の遺物となり
果てのない無知の漂流者になる
なぜなら生とは発見という喜びにのみ
渇望を癒されるから

わたくしは愚かなあまり肥大する
居心地のよい部屋で安穏とする
ゆえに対人のはしばしで傲慢を隠しきれない
わたくしはそのおごりを恥じる
けれど隠すばんそうこうをいく種か持っている
そのいらだちの不便利さに
明日への畏怖を感じ続けなければならない

わたくしは可能性に縛られている
命のかせなのか
わたくしは明日と昨日を分断出来ない

2005/11/28 (Mon)
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