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[25792] 遺言

詩人:黒夢

僕はこれから、貴女の前から居なくなります。

貴女を置いて逝くのは
とても悔しくて
とても哀しくて。

僕がいつもかっこつけたことを言って
貴女に笑われていたのは、ただの気紛れじゃないんです。
この言葉が、少しでも貴女の中に残ってくれるように。

貴女が僕を忘れない為に。
少しでも長く、貴女の中に僕が居るように。

きっと貴女は僕のことを忘れてしまうだろうから
それでも僕はそれを咎めはしません。
少しでも長く、貴女が僕を想ってくれたら。
そう思うんです。

僕は我侭で、愚かで、子供だから
いつまでも貴女を束縛していたい。
いつまでも、貴女に隣に居て欲しい。

いっそのこと、貴女を連れて逝けたら。
そんな馬鹿なことを考えるくらい
僕は、愚か者です。

貴女に忘れられない為に、貴女を束縛できるように
貴女が僕のことを想ってくれるように
貴女が生きてくれるように
僕は貴女に沢山の言葉を遺します。

貴女が忘れられないような、強い言葉を。
少しでも記憶に残るような、強い言葉を。

霞みゆく視界の中に、貴女を思います。
貴女が何より大切で、誰よりも好きでした。

だから僕は貴女に

沢山の言の葉達を遺して

貴方を想いながら

最期の涙を流します。

2005/01/21 (Fri)
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