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[100520] 月の見えない夜に

詩人:はるか




行きつけのBarで何度か

隣り合わせた男に

その場限りの相槌をうつ




耳慣れないJazzは

Masterの好み

あたしが生まれるもっと前の

知らない時代




背の高いStoolの

回転椅子に合わせるように

背伸びしてはいた

ヒールのかかとが疼きだす




男のお喋りは止まらない

気がかり顔のMasterに

ちょっぴり眉を

しかめてみせる




心のうちを探りたいなら

月の見えない晩にして

琥珀色した液体に

今夜は思いを溶かしたいの




グラスの水滴が

したたり落ちるのを

黙って眺めたい

そんな夜もあるからと

言葉にする前に

消えて欲しいのよ






2007/04/20 (Fri)
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