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[191147] かさ

詩人:カィ


雨に打たれるように君が泣いていたんだ
振り返る君が笑うから
思わず後ろから抱きしめたくなって
かけよろうとする僕を君は目線で静止させる

どうか僕の傘に入ってくれませんか?
君を僕に守らせて
君の強がる後ろ姿に
なんて声かけていいかわからないんだ

何もできなかったあの日
テレビの向こう側は違う国の話をしてるようだった
マンガのような
小説のような
本当のはなし

それでも僕は生きて生かされているから
何もできなかった後悔を抱えたまま

君が笑顔でいることを祈ってる

人間は無力だ

大事な時は祈ることしかできない

それでも祈らずにはいられないのは

僕をそうさせるのは

振り返る君が笑ったから

じゃあねと手を振る君が

笑ったから

どうか僕の傘に入ってくれませんか?
君を僕に守らせて。

2016/03/18 (Fri)
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