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[121292] 思いやりという名の優しさを

詩人:小さな貝がら

此処は私だけの
通り道だとは
思ってません
だけどあなただけの
通り道でもありません

私は今父を
車椅子に乗せ
歩いています

そんなに
急かさないで下さい

狭い道です
よけたくても
よけれません

父は目も見えません
この白い杖
見えませんか?

足の悪いご老人も
通ります
小さい子連れの人も
通ります

そんなに
急かさないで下さい
ゆっくりしか
歩めません

手を繋がないと
危ないです
二列に
ならざるを得ません

あのエレベータまで
あの店の入り口まで
どうぞ待ってください

By 小さな貝がら

2008/03/23 (Sun)
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