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[177332] あの日死んだ街から絶望を込めて

詩人:ナナエ

ねぇ
あの日君はたくさんの平和な港に打ち寄せて
一瞬で全てをさらっていったけど

あれはどうしてだったんだい?

あの日を境に
君にはたくさんの毒が撒かれたわけだけども

君はなんて心が広いのか
あっという間に拡散して
今では魚も食べられるさ

人にとっては毒になる量でも
君にとっては存在しないも同然なんだろう

なんて偉大で寛大なんだ

だからつけ込まれるんだよ
愚かで狡猾な僕たちに

70億人の僕たちが
一斉に海水浴を楽しんでも

きっと砂浜ひとつ
浸かりはしないだろうね


君の大きさは途方もない
大自然とは畏れ多く

僕はあの日から

頭を深々と垂れて
君の恩恵にすがりつくふりをしながら

頭を深々と垂れて
命乞いをするようになった


ねぇ

君はこれで満足か?

これで満足したのか?

2013/01/05 (Sat)
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