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[176467] 微笑み人の教え

詩人:さみだれ

この拙い詩を
ポケットに仕舞う人がいる
スーパーマーケットの駐車場
落ちたそれは踏みつけられる
シボレーとムーブ
赤子を乗せた乳母車
やがてそよ風が
ふわっと持ち上げ
北風が瞬く間にさらっていく
それは今日かもしれない
いや明日かもしれない

絶望感とは程遠い
微笑み人の眼差し
波長はひとつといわず
そのいくつかを伝う
それはいやらしい
もっとも忌み嫌うべきものにたどり着き
微笑み人を切り刻む
それこそが損なうべき
人間のもっとも損なうべき波長である

踏みにじる不良に
ポケットに仕舞っていた詩を叩きつける
最後の一文に魂の印鑑を押し
その場をあとにした

2012/05/24 (Thu)
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