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[1016] 少女と硝子

詩人:野上 道弥

ガラスに囲まれた世界に立ち尽くす少女

彼女は

ステンドグラスのように着飾ることも
クリスタルガラスのように輝くことも出来なくて

ましてや鏡のように
誰かを写すことも出来ないでいる


ガラスに反射したぼやけた彼女は
彼女自身の心模様

自分を捨てたのか
見失ったのか

それすらも彼女自身が
知らないでいて


解らないでいて


彼女を囲むガラスは
彼女が作った心の壁

外から見てる僕には
彼女を助けることを

出来ないでいて


出来ないでいて



二人の陰はガラス細工の置物の様

2003/03/15 (Sat)
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