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[47196] 徐々に変異

詩人:高級スプーン

真似をしなくてもいい
真似をしなくてもいい
心に言い聞かせても
共感してしまい
その気にさせられる
いつの間にか
いつものページ
捲っては追っている
君の後ろ姿を

七回転んで
起き上がるのを
やめてしまった
それでもいい
空が青いなら
灰色なら
もうどうでもいい
雨が降ってきても
そのまま
横になっていよう

僕のうたに
宿るものは
書き終えてしまえば
大体消えてしまう
後から見ても
何が何だか
さっぱりで
自分で書いたかさえ
覚えていない

君から生まれた
感情なら
何だって
大切にするのに
自分の事となると
どうして
何もかも
どうでもよくなって
放ってしまうんだろ

時折
あの日々を
思い出しては
振り返り君を探す
それから決まって
霞んで見えなくなる
思いを乱暴に
書き殴る
いつ忘れてしまっても
いいように

君の後ろ姿に
追い付いても
もう何も
思わなくなっていても
転んで出来た傷が
綺麗に消えて
何事もなく
起き上がったとしても
僕のうたの中に
君の面影は
いつまでも
消えずに残る
それで十分






2005/09/03 (Sat)
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