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[56130] 爆の物語

詩人:高級スプーン

見えもしない貴方に
感情を剥き出しにする
ブツケタオモイ
跳ね返り
僕は人間だと
再認識させられる

絶対を信仰して
いつか自分も
貴方になりたいと
理も無く
断りもなく
憧れていた

越えられない
壁はないと
信じきっていた
矛盾だらけな日常に
言い訳を付け足して
更にゴマして
曖昧にうなずく
遅かれ早かれ
いつかは気付く
何かを超えられるなら
貴方は居ないと

よく出来たゲーム
遊び半分で作られた世界
至る所に不具合が生じる
無理な設定ばかりなのに
デタラメに進んでも
クリア出来そうで
終末直後の
スタッフロールにでも
貴方はひょっこり
顔を出す気なのか
今の作品には
満足していますか

知らないのは
運命に左右されつつ
自らを強制的に演じる
僕らだけか
貴方もそうか
何であれ
サルでも理解る
手の平よりも下に
進んで堕ちた僕は
貴方の足元にも及ばない

だって見えない
目の前についてすら
考えられずに
人間という
仕事も放棄して
貴方になりたいと願った
今はもう
叶わないと諦めて
何にもなれず
救われない

出会えない
時間もない
この先ずっと何もない
信じないと
ゲームオーバーか
自分も含めて
全てを見下して
僕は何様だ

切り開くまでは
見えないんだ
僕は人間
貴方じゃない
人として生きよう
出遅れて始まる
本当の物語を旅する
本物の僕に


都合良すぎる妄想
リセットボタンは何処だ

2005/11/17 (Thu)
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