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[24464] 鬼が云った

詩人:高級スプーン

一匹の虫が居る

僕は
その虫を
殺す

心の下の方に
沈んでいく気持ち
もう
意識出来ず
忘れている

何も無かったように
時は過ぎ
残した足跡は
他の足跡達が踏み消した
そうして
今日も歩きながら
誰かの存在を
認めた事すら
忘れてしまうんだろう

一匹の虫が居た

遡れば確かに
証明出来る
だけど
それだけじゃ
物足りなくて

僕は
その虫を殺した

命を
すり減らして
生きているから何?

心の上の方は
澄んでいるから
ややこしくなって
無意識に
自分に罰を与え

見えない傷が
目につく場所に現れて

2005/01/04 (Tue)
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