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[169536] おとしもの パート1

詩人:夜深


いつまでだっただろうか
すぐそばで笑う見知らぬ幼い少年のように
無邪気な瞳をして笑えていたのは。

いつからだっただろうか。
すぐにでも叫びだしたいほどの、
切なさや苦しみを背負うことになったのは。

この切なさをどうか
誰かに 君に
受け止めてほしい、でも、
そんなことできっこないよね。

この苦しみをどうか
誰かに 君に
知っていてほしいけど、そんなことは、
到底無理な話。

私が生きてるのは
時間つぶしじゃないの。
私は君を愛したり、苦しんだり、喜ぶために生まれた
羽根のない天からの落し物
贈り物なんかじゃなくて、落し物。

片方の手で握手をしたら
ぬくもりが返ってきました。
もう片方の手で平手打ちしたら
痛みがじんわりとかすむ。

私に両目があるのは
世界中の笑顔や 時に嫌なことを見つめるため。

私に両手があるのは
心の奥にねむってる小さな幸せを
両手いっぱいに
抱きしめて 
君やあなたやたくさんの人たちにあげるため。

もがいてもがいてあがいて行くと
闇の黒さが心をつつんで
ちょっとだけ怖くなって涙で夜空がにじんでた。

生きて行きかけてしにかけて
はたまた心の中で
彼を、彼女を、誰かを、
ころしかけたときに

羊飼いがやってきて、
こらこら、って叱りました。

そしたら私はごめんなさい、ごめんなさいって
夢中で夢中で謝っていました。

ごめんなさい、ごめんね、
謝っているうちに気がつきました、
最近、ありがとうって言ってないなぁって。

ごめんなさい、は誰かに
悪いことをしたときに謝る言葉、
ありがとう、は誰かに
良いことをされたときに有難がる言葉。

2011/07/05 (Tue)
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