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番犬の部屋  〜 「電線」への投 票 〜

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[101745] 電線

詩人:番犬

都会から電信柱が消えた時
空から電線も消え去った
災害時には便利らしいし
道の往来の邪魔にもならなくなった
なにより狭かったはずの空が急に広がって
雲の流れ方の研究に差し支えがなくなった
田舎の町では木製電信柱が健在で
歩道の真ん中に備え付けられてるもんだから
自転車での行き来にとても邪魔であるし
急に車道に出てくる自転車を邪魔そうに
軽トラや乗用車がよけていく
その一方で田舎の町にはビルがないので
電線の数もそれほど気にはならず
都会のそれとは違った広い空
ずっと昔から雲の流れ方の研究は続けられてた
俺が住むのは田舎の町で
隣の家のばあちゃんとも仲良しだ
朝方犬の散歩をする人たちとも挨拶する
それが普通の毎日だけど
都会にいた時はそうじゃなかった
近所で新しく建築中のあの家にも電線は繋がるだろう
昔から在った一軒家にもそれは繋がっていて
ある程度遠くの建築物にもそれは繋がっている
都会の電線と田舎の電線
文明が進んで消えつつある物
文明に置かれ続いていく物
どっちが良いとも言えず
中間あたりでぼーっとしている俺がいる

2007/05/11 (Fri)
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