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[55457] 煙兎と疎らな視線

詩人:リコ

一人裸で
全色を感じた


恐らく夜中のせいで



微生物にでもなったかの様な
心地良さ



吐いた煙に隠しちまえ
怨念などとっくに超えた
神秘的な何かなどは



君を
ご本尊にしてしまった僕


愚かでも博識でも


何でも
何でも
何でも無い




呼吸をする様に
唄えたら


食べ飽きた数々の制約を

鼻で笑って


グッバイティーチャー

通わせた血と血


頭抱え泣き叫ぶ



ウルセェ



僕等の合言葉を
天に向かって



運ばれてきたゴールドのあの自由など

僕等にはいらない



生身で
此処で静かに激しく


混ざりながら


生きて



生きて




文字は何をくれる?


君は何をくれる?


僕は何をしたら?



アダムと坊主の産物

哀しい金歯で笑う
太ったあいつら

蹴飛ばす術を探すのが

たとえ馬鹿らしくなったとしても


痩せこけた僕等は今


掴んだ華の種を
蒔きに歩くしか



愛してると言い放った彼女の


裏も表も無い


その優しい味は



お前が一番よく知ってるだろうから


焼けた喉に


苺の甘味を与える様に


キスさせて




キスさせてよ



2005/11/11 (Fri)
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