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[9786] 君のすべて

詩人:望月 ゆき

忘れてしまうには
あまりにも 近くなりすぎた

君のどこが好きなの、と
聞かれれば
「すべて」と答えた僕なのに

僕は嘘つきだ

君は 冷たくても君で
僕を好きになれない君も 
君なのだ

たった数分の出来事

言葉はナイフよりも鋭くて
涙さえも こんな時にかくれんぼ
少しは役にたったかもしれないのに

忘れる、とか
あきらめる、とか 
そういうんじゃなくて

僕の思いちがい
ただの勘違いだっただけ

傷の深さも 君は知らない
どんな君も君だってこと

僕は 冷たい君も 好きだったよ

2004/03/16 (Tue)
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