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[123728] 毎年の事

詩人:夢野咲道

長い冬の始まり

秋と冬の境目が有るとしたら
それは
長い冬の始まりを覚悟した瞬間

雪が降ったとか
氷点下になったとか
ニュースは季節の変わりを伝えようとするけど
そんなTVのニュースより
吐く息の白さが教えてくれるのです

秋から冬へ
そんな感傷も束の間

北風は枯葉を散らし
鋪道を霞め
裸の木々は
覚悟を促します

小春日和にため息をひとつついて
往生際の悪さを
まるで駄々っ子のように振舞ってはみるけれど
本当は知っています

頬に当たる風の冷たさに
ポケットの中で握り締めた拳の強さに

そろそろ覚悟を決めようか

長い冬の始まり
そう
毎年の事・・・

2008/03/29 (Sat)
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