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礼宮月過の部屋  〜 投稿順表示 〜


[11] わすれもの
詩人:礼宮月過 [投票][編集]

お気に入りの赤いマフラーを
君の部屋にわすれてきたのは、
もちろんわざとで
君が届けてくれると思ったから
寒さで震えてるわたしに
走って
名前を呼んで
わたしのところまで届けてくれる
きみが追いかけてくれるのが
わたしには少し嬉しいことだったから
わざとわすれてくる
ほらまた
名前を呼んで

「待ってよ、わすれもの!」


2007/01/21 (Sun)

[12] 恒例のあの行事で
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どきどき、する

手に握った紙切れが、ぼくの運命を左右する!
クラスメイトが集まる黒板を、睨んで、
ゆっくりゆっくり、紙切れを開く
斜め前のあのこをちらりと見て、
後ろの奴に見られないように、
顔に近づけて、ゆっくり開く
どきどき、する

どうかぼくが、あのこの隣でありますように!

2007/01/21 (Sun)

[13] 通学路
詩人:礼宮月過 [投票][編集]

今日こそは
今日こそは一言
一言でいい
あのこに、声、かけよう
ぼくよりずっと前を歩く、あのこ
別に不自然じゃない筈だ
今日こそは
今日こそは一言!
あのこに話しかけよう
おはよう、って
それだけのことだ!

2007/01/21 (Sun)

[14] カレンダーとハートマーク
詩人:礼宮月過 [投票][編集]

一日の終わりに、
ピンク色のマーカーペンで、
日付にバツをつける
あと3個!
ハートマークまで、
あと3個!
早く、早く!
もう少し!
あと3日!
3日で、きみの誕生日だ!

(( わたしにとって、なにより楽しみなんだよ! ))

2007/01/21 (Sun)

[15] 北風と
詩人:礼宮月過 [投票][編集]

ひゅうひゅうなる風
耳が赤くて冷たくて
手の先が冷たくて
マフラーに口を埋める
コンクリートを踏む
白いブーツ
足元に溶けた雪

ケータイのボタンを
押す指が悴んで
ゆっくりになる

もしもし
ねぇ
寒いからさ
今から
行っても、いいかな?



2007/01/23 (Tue)

[16] だって、なんでだとおもう?
詩人:礼宮月過 [投票][編集]

肩を叩く
椅子を引く
教科書を奪い取る
くすぐる
鞄で叩く
黒板に君の名前を落書きする
いじわるするのは、なんでだとおもう?
きみは嫌がって笑うけど
僕は君と笑うのが楽しいから
ねえ、なんでだとおもう?
きみのことすきだからだよ

2007/01/24 (Wed)
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