嘘は自分を守るためにしか使わないから

嘘つきは大嫌いって
よく君の口癖

だから嘘はつかないこと
お互いの約束にした


あなたは私といると幸せになれない別れよう

君が僕についた最初で最後の嘘

君が僕といると幸せになれないって思ってるくせに‥

僕は君の嘘に騙されたふりで

そうだね、わかったよ
今までありがとう

約束を守れず嘘つきになった僕が
君の為につく最初で最後の優しい嘘

君の甘えた声で言うおねだり

僕は大好きだ


君の為なら風より早く走れるし

流れ星を一秒でも長く空に流れるようにするし

寒い日に吐く息を真っ白からピンクにだってできる

どんな無理難題でも

君の為にできる事なら

おしみなく僕のすべてを

捧げよう


そう思ってたのに‥

最後の君のお願いを

叶えてあげることができないんだ‥

僕とサヨナラしたいだなんて‥‥

窓の外を

よく見るようになった


見慣れた道路と家並みだけど

見慣れた車は停まってない

君の車が停まっていない風景に

見慣れてしまった僕は

また今日も

僕を迎えに来てた見慣れた車を見つけようと

窓の外を眺める

夢物語

話してる

不幸のヒロインきどって

泣いてるんじゃない

どうせなるんだったら

ハッピーエンドの

ヒロインの方がいい

夢物語のヒロインじゃなく
君のヒロインにしてくれる？

なんて夢物語

話してた

一歩踏み出す勇気じゃなく

一歩踏み出す為に

背中を押してくれる

君が必要

僕には君が必要で

君は僕じゃない

誰かを必要としてる

君の幸せを願ってるのに

僕じゃない奴と

笑ってる君を見ると

無性に腹たつよ

でも君の幸せを願ってる

僕と一緒にいて

幸せ感じる君を願ってる



君の幸せを

願ってるフリをして

自分の幸せを願ってる

性悪な僕


こんな僕でも

君を幸せにするのは

僕であってほしい‥‥

なんてムシのいい願いも

願ってる

もう誰も愛さないから‥

そんな嘘より

そんな慰めより

僕を愛していたと

言ってください


君と

未来の愛が築けないのなら

せめて

君と築いてきた過去を

愛せるように

別れ際に

嘘という名で築いた

愛していたという言葉を

僕にください

こんなに

辛い思いをした分

幸せになれるって

言うなら



幸せなんか

いらないから

あなたと一緒に

いさせて下さい

日に日に

理解していくの

あなたがいないこと

隣にいてくれないこと



寂しさも悲しみも涙も

日に日に増してくばかりで


でもあなたの温もり

声や優しさは

日に日にかすれてくる



そうやって今度は

日に日にあなたを

忘れていくのかな‥‥

ここで待ってます



ざわざわ流れる

金色のすすきの中



同じくらいの背だった

すすきも

すっかり僕を見下ろして


銀色に欠けてた月が

すっかりまんまるくなりました


真っ白だった

僕の心も

すっかりに哀色に染まり


君を思い流す涙で

瞳は腫れて

銀色に見えた月が

紅く滲んで見ることしか

今はできなくなりました



それでも月に

君の姿を写し見ながら

僕は今日も

ここで待ってます