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是清。の部屋  〜 新着順表示 〜


[51] 遠距離。
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「但癒して欲しいとか/唯優しくして欲しい譯ぢやあ無く/さうね少し/見失つてゐたのかもね/貴方との距離/妾の居場所を/ねえほら/妾を見て/弱気な貴方の注ぎ込むだ/中途半端な優しさが/今も此処に残つてゐるの/温かいよ/でも寒いの/貴方は今此処に居ないでせう/幾ら叫んだつて届かない/貴方の其の爪先に/触れる事さへ出来ないよ/ねえ/此処に居たつて何にも生らない/だつて貴方が居ないのだもの/何回此の事を話したのかな/まうだうしやうも無いな/苦しくて/まう大人しくしてゐられない/ 貴方を奪いに行かう/闇何か引つ込ぬいて/さあ今だよ。」

2004/04/27 (Tue)

[50] 説法。
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今此の場所で/ヒトとして考えて歩いてゐる/何処でだつて進行形だ/価値観の談合だ/何故に馴れ合ふ/褒め合ひ/慰め合ふ為か/自身の貧しい翼が嫌いか/其れがだうした/評論する奴もまた臆病で貧しい事をお前は知るべきだ/自由の事由について/お前はもつと論じるべきなのだ/新しい朝や新しい事等まうやつて来ないのだから/さあ震えてゐる暇等無い/甘つたるい砂糖水の中で/唯一毒だけがお前の救いだ/解り易い平仮名よりも/堅苦しい文字を愛せ/噛み砕かれた柔かい言葉を/お前の其の唇に乗せるな/お前の強靱な其の齒で/己の言葉を紡げば良い。

2003/07/20 (Sun)

[49] 終幕。
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無駄が無い/隙が無い/可愛気無い女なんて/指を指して責めないで/ダミーの遊具に騙されて/寄つて来たのは貴方の方よ/頼りがい有る男だなんて/煽てられて寄つて来て/恥づかしいひとね/まう面倒見切れないわ/茶番は終はり/全部お仕舞いにしませう/今更愛してゐるだなんて/格好悪い事云はないで/其処は男らしく/妾達らしい幕切れにしませうよ。

2003/05/20 (Tue)

[48] しあわせの町。
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幸せが住むと云ふ
西の東の其の又北の南の圀に住むと云ふ
幸せに逢いに行くわ
幸せに成る為に

彼のひとが昔云つたのよ
其処は楽園と
時を経て今妾此の圀で永遠の迷子

煌びやかなネオン原子の宝石が
今妾を彩るの
輝かしい筈の其の栄光も
年を経れば褪せるものねと
溢れる迄の虚飾に縋つて
困つた(悟つた)やうに彼女が云つた

幸せが住むと云ふ
陽気な町に住むと云ふ
幸せに逢いに行つたわ
幸せに成る為に
今妾此の空虚な町に一人限り。

2004/05/11 (Tue)

[47] 手段。
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煙草等噛むで/足元に氣を配らずに/樂しげに御弾きで遊ぶ/「老躯失せい」/マイフエイバリツトシングスでも観たら判るかしら/未だ視ぬ明日への恐怖/ぶつけたつて/妾にはだうしやうも無い/粉々に砕けるだけ・気難しい御空の/はかない身空を嘆いて/淋しさ紛らはせる道具ならば/幾つだつて持つてゐるだらう/贅沢な男・「妾を欲つするのなら足をお舐め」/欲しいモノは自分で掴み獲るのでせう?/さう貴方が云つた言葉よ/欲しがつて/でも/他に何も与へてやらない/十分でせう?/頬張つた互いの感情を/だう処理するかは/お互いの手腕に掛かつてゐるわ。

2003/05/14 (Wed)

[46] 日常戦。
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黒と白の服を着る/いづれ始まる負け戦での戦闘服/斑に黄色と赤混ざる/戯れに金色/最近は其れが顕著に/三対二の割合で/大半が落伍者等では無く/今最近の流行りとせめてもの自己主張/不安定な此ノ町の空に同じく/変り易い妾達の/変はり映へしない居場所へのせめてもの抵抗/不安定に顔を変える町は/未だ妾達を魅了しつづけ/衰える事の無ひ其の場所の夢で屋根を造る/跌きの無い段差に/魅力感ぢてゐたらまう全てお仕舞いでせう。

2003/07/02 (Wed)

[45] 擦過傷。
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届かない/直ぐ傍の君迄/追ひ掛ける背中/君は振り向かない・何でも無い日常/無機質な硝子の熱/微かに/けれど確かに/隙間風が吹いてゐた/何時もの帰り道/繋がる指に永遠を感ぢてゐた/紛らわしい事は止めて/下らない明日の為/弱々しい声は何を感ぢてゐるの?・冷たい朝/小さな躯震わせ/扉開けて/其れでも/泣き疲れて/君を追ふ事は出来ない/自身の傷を深めて/君の傷を慈しむ事も出来ず/逃げるのは止めて/君の居ない朝等/滲むだ瞳は何を求めて居るの?/君の居ない世界等/雨の中/君の冷たい躯離しはしない/巻き戻しもしない/唯ひたすら/僕を喚で。

2003/07/11 (Fri)

[44] 洗礼。
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全部闇の中
彼の雨の中
抱かれた儘
全て空の上
昨日笑つてた友人達も

幾度も唱へる
沢山の「御免なさい」を
今此処にゐる事を何度だつて感謝してゐるのだ
皺くちやの君の袖で、
子供のやうに泣きぢやくつた
恥づかしい僕を 覚えてゐるかい

あの時総て洗ひ流され
新しい僕に生り君を愛す切つ掛けに成つたのだらう。
意地汚くずる賢い嫌な僕だけれど
だうか君だけは
君だけで良いのだ。
僕を厭はないでくれ
何度だつて君の奇麗な足元に跪き、
此迄の許しを請ふから
どうか此れからは後悔の上塗り等しませぬやうに
君を失ふ事の無いやうに。

2004/06/10 (Thu)

[43] 影を踏まづ、光に当らづに。
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打たれては倒れ
倒れては立ち上がり
崩れては並べ直し
描きだすドミノ倒し

上を向いて歩けば
丁寧に剥かれた目玉が
雲間から其の白い顔を覗かせてゐる
括れた細い體には/黒い下着を
身に付けてゐるのだらう

仰ぎ視た背の高い此ノ夜に
謂はれの無い暴力を受けてゐる
無抵抗な精神達
全て亡くす前に
ずる賢い計画で

血走つた眼で息を潜めて
君と此ノ間歩いた道で待つてゐる
甘い罠を仕掛け
辛い策略に頭を循らしながら

上目遣ひの君に
金縛りに掛かつたやうに動けない僕
むづ痒い間柄に/ヂレンマを感ぢた儘
其ノ儘墜ちて往く
君ノ底江。

2004/05/11 (Tue)

[42] 助言。
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淫媚な響きの御伽草子/暫くお留守の不死身な精神/明るく邁進/生温ひ悦楽の雨/甘んじて享受/胸に穿たれた穴から毒々しく広がる/紫色に変色して妾を彩り蝕む/多彩な矢印/突き立てた君のからだ/卑屈に成る前に味はつて/虚しさを癒せよ/安全圏に跨がつてゐる腐つた片足は/高燃費な妾の身体を動かし続ける/重複した突飛な感情/前だけを視てゐたい/当たり前の権利すら/惜し気も無く消費して/錆びる前に策を労して/悔しさを防げよ/だうしやうも無い傷何かは/忘れてゐる間に治つちまうよ/いぢつてゐる方が辛いだらうさ。

2003/04/15 (Tue)
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