あの日は満月だったね。



海がキラキラ輝いてたね。




砂浜で夢中になって探した桜貝。




薄紅色の可愛い桜貝。








一晩中探したけど見つからなかったね。







旅館に戻ると




お土産コーナーに小さなビンに入って売られていて





２人で大笑いしたね。






懐かしいね。







あの頃に戻りたいね。






ねぇ、どこにいるの？





元気にやってるの？







ねぇ、答えてよ。

今朝、いつものように目を覚まし、学校へ行く支度をした。




玄関で靴を履いていたら、





『卒業したんじゃん』






やっと気がついた。









いつもの生活があたりまえすぎて、







アイツらと一緒にいることがあたりまえすぎて、








仲間の大切さを改めて実感して









中学校生活をもう一度アイツらと過ごしたい








そう強く思った。

遅刻しそうで階段を一緒に駆け上ったよね。



愚痴をベランダでコソコソ話したよね。



眠い授業の時は起こし合ったよね。


でも、２人とも寝ちゃって、一緒に先生に怒られたよね。



音楽室で君がピアノを弾いて、僕がそれに合わせて歌ったよね。






学校も、僕の心も、思い出でいっぱい。

ホント君って「嵐」みたい。




突然、僕の目の前に現れて







いつの間にかに消えている。









僕の心をかき乱して、逃げていく。

卒業おめでとう







いくら叫んでも








君から返事はない。









卒業おめでとう













何度でも叫ぶよ。









君に届くまで









卒業おめでとう

あぁ、もう君に会えないのか。




そう思ったら







涙が止まらなくて








君が愛しくて








好きすぎて








どうしていいか、わからなくて








そのまま、泣きつづけた。

神様。




私恋に落ちました。








でも、彼には他に好きな子がいます。








なので、お願いです。









私はいくら不幸になってもいいから









彼を幸せにしてあげてください。









彼と彼女を幸せにしてあげてください。

止まない雨はないから。




明けない夜はないから。






一緒に行こう。








叶わない夢もないから。

あぁ、アイツのこと好きだなぁ。




そう思った。









でも、表には出せない、素直じゃないアタシがいた。

今日は登校日なので、君に会うはずです。




どんな顔して会えばいいかわかんない。




いつもみたいに、笑って






『おはよっ』








なんて言えないかもしれない。








ねぇ、アタシどうしたらいいのかな？